お金持ちになるための基礎体力・自分流まとめ

人生の成功とは何か。

そんなものは自分で決めればいい。だから、「氷河期の猛吹雪にズダボロに引き裂かれた人々と、グングン成長した人たち」に書かれているのは、人生に成功する方法なんかではない。まず、そこを誤読するから話がややこしくなる。書かれているのはあくまでも「不況の中で貧困に喘ぐ人々を尻目に結構なお金持ちになる方法」である。これを成功だと思う人もいれば思わない人もいる。だから「氷河に人生を押しつぶされた人たち」が人生の失敗者たちだといっているわけでも、自分が人生の成功者だといっているわけでもない…のだと思う。

この文章から読み取れるのは、現状を打破したいなら正しく努力をせよ、という実に当たり前かつ真っ当なアドバイスである。それを、自分の身に起こった出来事に事寄せて語っている。その分率直だし、参考にもなる。ただ、この人が乗り越えた方法が今から通用するかどうかは判らない。たぶん世の中は、一個人が解りきってしまうほどに単純ではないからだ。だから、これを読んで「よし、プログラマーになればウハウハだ」と思った人は危険かもしれない。誰かのいう通りにしたらうまくいったよ!なんてどこにも書いちゃいない。

そもそもこの話には汎用性がない。日本は別にプログラマー天国ではない。IT土方などと呼ばれ、巧く立ち回る術を知らず、スキルアップする暇も作れず、薄給のまま疲弊していくプログラマーなど掃いて捨てるほどいる。プログラマーがもの凄く強いように書かれているけれど、そう思ってもらえるにはそれなりのスキルなり実績なりが要る。逆に世のプログラマーがダンコーガイ(小飼弾氏)くらい切れるヤツばかりになったり、一般事務並みのスキルで業務用アプリがサクサク作れるような環境が開発されれば、この分野もまた買い手市場になる。

要するにたまたま今が売り手市場だというだけのことで、しかも売れるだけのスキルを身につけるには結構な努力も必要だという話である。当然至極。裏技なんてどこにもない。プログラマーに話が偏りすぎているから、そもそもIT産業に従事しない人間にはまったく非現実的な話でもあろう。それでも、主張の核自体は真っ当だから応用は利く。ぼくは現状の薄給長時間労働にさして不満もないのでアレなんだけど、その内、役に立つ日が来るかもしれない。だから、抽象的にはなるけれど話に汎用性を持たせて、ぼくなりにまとめておこう。


一、自らの現状を見極める

まず、今の自分に何ができるかを極力客観的に把握する。「ひのきのぼう」や「はやぶさのけん」しかないなら、まずその現状を受け入れること。そして、使える武器を最大限活かす方法を考える。周囲を見ていると、自己評価だけは無駄に高いという人がいる。こんな環境じゃ実力を発揮できんとかいうのも考え物。本心からそう思うならさっさと違う環境に移るべきだ。間違っても、「自分探し」なんかしないこと。

ニ、時代のニーズを掴む

まずは情報収集だ。本だ。インターネットだ。検索スキルもあがって一石二鳥かもしれない。インターネットを自在に利用できるスキルは、たぶんどこにいっても役立つ。そして、どんな業界のどんな職種が売り手たり得るかを知る。どんな人材が求められているかを調べるのではない。これだと「コミュニケーションスキルがある」とか「安くて馬力のある若者」とか、企業が「使いやすい」人材の条件にあたりがち。

三、要領よくスキルアップ

ここからが努力のしどころ。ニーズに応えるためのスキルを手に入れる。ここは自分に投資するところだ。場合によっては、金銭的リターンを度外視する。必要なスキルの習得が最大のリターンと心得る。ただし、要領よくやることを忘れない。仕事を利用してスキルアップするとか、通勤電車や昼休みのキリングタイムを情報収集にあてるとか。勘違いしちゃダメなのは、要領よくやるにも努力が必要だということ。

四、自分を売り込むことを覚える

まずは、上司とお金の話をちゃんとするところから始めてみる。黙っていては買い叩かれる。他人の評価を待つべきではない。スキルがあってこれができれば、転職するにしてもちゃんと給料交渉ができるはずだ。収入アップの最後の一押しがこの交渉力かもしれない。お金の話というのは苦手な人が多い。もし、今の会社で給料交渉をまともにやったことがないなら辞める前に試してみる価値はあるかもしれない。


書いてみるとあまりにも普通すぎて、途中で挫けそうになった。これができないから困ってるんじゃないか、そんな声も聞こえてきそうだ。でも、間違ってはいない。こんな真っ当なことを書いているのにfromdusktildawn氏が反感を買っているらしいのは、たぶん、所詮「小市民」は幸せではない、といっているように見えるからだろう。小飼氏の「小市民の敵は、小市民」にしても、楠氏の「小市民も幸せに暮らせる社会へ」にしても、不幸な小市民もいるといっているだけで、それがみんなだとはいってない。なのに、そう読んでしまう人たちがいる。

fromdusktildawn氏や小飼氏がいっているのは、「不幸だと思うなら幸福を掴むべく立ち回ってみれば?」ということだし、楠氏は「オレはたまたまうまく立ち回った、でも結構それも運だよな」ということだ。決して「オレたちは幸せ、庶民は不幸、つまりオレたちは庶民じゃないんだ」なんてことではない。だから現状に満足している人は、たぶん、こうしたお金持ちブログを読んで立腹したりはしない。反感を覚えるのは、そうしたいけれどできないという人たちなんだろう。そして、これらはまさにそんな人向けのメッセージなのである。

それはそれとして、ハードボイルドの喩えはいくらなんでも違うと思う。

時代の波を掴み取ってうまくやるハードボイルドなんてちょっと想像しにくい。

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comment - コメント

りりちゃん、おひさしぶりぶり~(* ̄(エ) ̄*)ポッ
なっかなかUPしてなかったから忙しかったみたいやね。
ご苦労様です。


で!!!
明日記事UPするんやけど、闇の店のマスターがお店オープンしてん~(≧w≦)
お酒もあるけど、コーヒーも淹れてくれるから見てみて~!!
晩ご飯のあとの会合に待ち合わせする??( ̄▽ ̄) ニヤ

おー、お久しぶりぃ~。
そりゃあもう、忙しかったさ。
そして、今も忙しいさ!

エントリー見たよ。FUSION…会員制なんや。
もう、昨日も危うく終電逃す勢いやったから、とても遊びにはいけんかったなぁ。残念。落ち着いてるときならいけるんで、また声かけとくれぇ~。

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