ブログで論理思考を鍛える方法(※実例サンプル付き)

01:題材を選ぶ

これは、はてなブックマークの人気エントリー辺りから適当に選んでくればいい。議論の余地さえあれば何でもいいと思う。ただし、賛否両論よりは賛否いずれかに偏っている方がいい。しかも、そんな世間(はてな村?)の反応に全力で同意してしまうような話題がいい。さらにいえば、思わず感情的になってしまうネタであれば、なおいい。理由は次項に譲る。ただ、門外漢が専門性の高い話題に突っ込むような真似は極力避ける。鍛錬を兼ねた遊びなのだから「自分で考えられる」ことが大事だ。つまり、「素人だからこそいえることがある」というようなケースなら構わない。

ex.)
権利ばかり主張して義務を果たさない無能人。|未来予想株式会社COO 庄子素史の日記
はてなブックマーク - 権利ばかり主張して義務を果たさない無能人。|未来予想株式会社COO 庄子素史の日記


02:無条件で少数意見に与する

ポイントというならここがそうだろう。「自分の意見」というのは案外「みんなの意見」や「場の空気」に染まり易い。ぼく自身どこかのエントリーを読んだ後、ブックマークのコメントを見ると簡単に大勢に飲まれてしまったりする。それで「自分なりの評価」をしたつもりになる。完全に思考をアウトソースしてしまっているのである。それも、ほとんど無自覚に、だ。これはイタダケナイ。或いは、「感情的に」なるというのもまた理を失い易い状態の代表だろう。だから敢えて、感情を逆撫でするような意見に寄り添ってみる。そうして初めて見えてくるものは、たぶんある。

ex.)
・主張する内容 > 病欠中に遊ぶような社員は首にしたって構わない


03:理路を組み立てる

ようやく論理の出番である。「多数派」や「素直な感情」に反するのだから、簡単ではないかもしれない。そこが鍛錬である。ただ、特別なことをしようというのではない。正攻法でいけばいい。まず「視点を変える」、その上で「多数派の理に瑕疵を見出す」、そして「その瑕疵を別の理で埋め立てる」。筋が通っている限り、「自分はそういうのは嫌いだ」とか「世間では通用しない」とか「常識的ではない」とかいうような、「理屈ではない何か」は顧みない。すると、確かだと思っていた「自分の意見」なるものが、あやふやな恣意にすぎなかったことに気付くかもしれない。

ex.)
・視点を変える > 労働者の権利は守られるべきだ⇒守るのは雇用者の役割か?
・多数意見の疵 > 適性の低い社員を馘首できない⇒雇用リスクが高く雇用を委縮させるのでは?
・瑕疵を埋める > 雇用者、労働者双方のリスクヘッジ⇒リスクは会社ではなく社会が負うべき


04:エントリーに仕立てる

ここまでくれば、あとは肉付けをしてやるだけだ。具体例を挙げる、傍証を示すなど、説得的な材料を適宜配し、同時に誤解されそうな部分やあえて無視している部分、論として弱いだろう自覚のある部分には最小限の予防線を張っておく。まあ、突っ込まれること自体は悪いことではない。本当なら、予防線など張らないに越したことはない。論が冗長になるようでは本末転倒である。本論よりいい訳の方が長いなんてのは論外である。とりあえず書きたいことを書いたら、あとはバサバサと削ってやるのがいい。関係性の薄い部分、枝葉に伸びすぎた部分は心を鬼にして削除する。

ex.)
病欠中に遊ぶような社員は首にしたって構わない

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