ボクノタメニ泣イテクレOut of the mouth comes evil.

なるほど、この人たちがダメな理由が少し分かった気がする。

・すごい生き方 ブログ::歩いただけで逮捕!!

ぼくはこの「リアリティツアー　６２億ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見！」が某かの政治運動だったなら、まったく賛同できないものでもないかもしれないと思っていた。国民の実態を知らずに政治はならないだろう。ならば、実態を知れと叫ぶ側にも一分の理はある。この国には、こんな酷いことになっている人たちがいるのだ、それは自己責任という言葉だけで済ませられることではない、政治の問題なのだと主張し続けることに意味はあろう。だから「貧乏人」を集めて行動を起こそう。社会に物議を醸そう。自ら信ずる理を通すためなら逮捕者が出ることも厭うまい。

そういう覚悟で挑んだものかと思っていたら、どうも違ったらしい。ただ当たり障りなく、特段の主張も持たず、「貧乏人」を集めて、麻生さんって有名人のお家を見に行こうね、と「歩いただけ」なのだという。これでは取締りに躍起になった警察も拍子抜けだったろう。彼らには問題を起こそうという目的も意志も気概もなかった。ただ仕事もなくて暇だから、お金のかからない「貧乏人ウォーキングツアー」に参加しただけだったのである。雨宮氏は先導者などではなく、ただのツアコンだったのである。まさか、そんな腑抜けた企画だったとは知ったこっちが吃驚である。

そりゃあ、雨宮氏も驚いたろう。貧乏人向けにツアーを組んで歩いただけで、まさか逮捕者が出るなど予想もしなかったろうから。ただのツアーなんだからデモの届出なんてする必要はない。和気藹藹とした貧乏人ツアーがデモに見えたというのだから、参加者の外見がよほど怪しいか不穏だったのだろうか。これはツアー企画者にしてみれば責任問題なんじゃなかろうか。もしもぼくが、ただ名所巡りをするつもりでツアーに参加して捕まったなんてことになったら、確実に主催者に文句をいう。おれは麻生さんちが見たかっただけなのに、なんでこんなことになってんだよ、と。

ところで、リンク先のブログを書いている雨宮処凛という人は、ワーキングプアーとかその辺りの話題が好物の運動家らしい。今回のツアーは「歩いただけ」で運動の一環ではなかったようだけれど。ともあれ、その人が主催者のひとりだったのだから、彼女のファンが多く集まった可能性は高い。何というか、そんなただ「歩くだけ」のツアーなんかに参加するなとはいわない。貧乏人にも気晴らしは必要だろう。それにしても、だ。せっかくこれだけの「動員」がかけられるなら、何か有意義な行動を起こそうという気になればどうかと思う。いや、ならないのも自由だけれど。

メディアは早く「真実」を伝えて、彼らのことなど忘れてあげるべきだろう。

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