デキる男の肖像 - 男、10の質問に答えて曰く

10の質問?オーケー、答えてみるよ。

【第6話】ダメな人間の10パターン:日経ビジネスオンライン

ああ、自分はデキるってのはいつも思ってるね。まあ、自己暗示的なとこもあるけど、できないできないなんて思ってたんじゃ人生つまんないじゃない。三日坊主?ないね。いったんやり始めたら腰据えちゃうタイプだから。見ての通りっていうかさ。諦めたらそこで試合終了って、なんか有名な先生もいってたよね。ホント、その通りだと思うよ。人と知り合うのは、まあ、それ自体仕事みたいなもんだよね。社外の人ってのはアレだけど、自分のフィールドに閉じこもるとかは有り得ないな。こうやってどこにだってどんどん出てかないと、掴めるチャンスも掴めないだろうし。

友だちはかなり多い方かな、たぶん。こんなことやってると特に思うよね。友だちっていいよなぁってさ。なかなかうまくいかなくて落ち込んでるときなんか頑張れって励ましてくれたり、もちろん厳しいこといってくるやつもいるけど、オレのこと思っていってくれてるんだと思ったらありがたいよね。そういえば、こないだも業界関係のけっこう有名なとこ行ってる先輩に声かけてもらってね。飯食いながら話す機会があったんだけど。まあ、こんなご時世だしね、キツい話もされたけど相談できる人がいるのはやっぱ心強いよね。もちろん、最後に決意するのは自分だけどさ。

目標はあるかって、目標もなくこんなことしてたらただのバカじゃない。さすがにさ。苦手とかそういうレベルの話じゃないよね。筆不精ってのもないなあ。紙とペンは必携アイテムだし。こないだ飯連れてってくれた先輩にも、もちろん、その日のうちにお礼状書いたよ。こう見えてマメなんだよね。そういう繋がりがいつ活きてくるか分からない世界なわけだし。ああ、人を見て態度変えるとかは最低だな。オレ自身、そんなヤツ厭というほど見てきたしね。オレってホラこんな感じだから。あからさまに態度に出るヤツってのはいるよね。オレは誰に対してもこんな感じかな。

有名人ねえ…オレもこの世界割と長いじゃない。そりゃあ、大きくなった知り合いもそれなりにいるよ。けど、そんな名前出しても自分が虚しいだけだとオレは思うんだよね。どうせなら、自分が「知り合いなんだぜ」って自慢されるような人間になりたいじゃない。男ならそっちを目指すべきっていうかさ。もちろん、女でもいいわけだけど。業界が業界だけに勉強会みたいなのはないけどね、オレもまだまだ30代半ば、学び続けるなんてのは当たり前かな。売れるってことは常にイマを掴んでなきゃいけないってことだから。立ち止まったら終わり。やるしかないって思ってる。

そういって彼は、ギターケースの小銭を集め始めた。

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