ソニータイマーという都市伝説

昨日、外出先から戻るとDVD・HDDレコーダーが壊れていた。

SONY RDZ-D800、通称スゴ録。1昨年末29日に着荷し翌年元日に初起動したことが、このブログの過去ログからわかる。新しい玩具を手に入れて、無邪気に喜んでいたあの頃の自分が懐かしい。「完全なデジタル移行がおよそ4年半後。それまで使い倒すつもりならそう高い買い物でもない。」こんな甘い考えに浸り切っていた当時の自分に忠告したい。巷に流布する都市伝説を軽く見てはイケナイ、と。火のないところに煙は立たないのだ、と。駆動期間凡そ1年と1ヶ月。世にいうソニータイマーの発動である。

Wikipediaによる説明はこうだ。「ソニータイマー(Sony timer)とは、ソニー(SONY)の製品において、その高い技術力により製品寿命をコントロールしているかのように、メーカー保証期間が過ぎたあたりの絶妙な時期に故障する事象を皮肉った言葉。」もちろん、そんなタイマーが実際に存在しているわけではない。けれどもそれは、この世に座敷童子が存在しないというのと同じ理屈ではなかろうか。つまり、ハッキリとは説明しにくい事象に名前がついた、その結果が座敷童子でありソニータイマーなんじゃないかと思うのである。

栄えていた家が没落する。それは座敷童子が出て行ったためである。これが座敷童子の基本形だろう。確かにそんな妖怪はいないかもしれない。けれども、だからといって家の没落までがなかったことにはならない。ソニータイマーとて同じことである。そんなタイマーは確かに存在しないだろう。けれども、保障期間が過ぎた途端にソニー製品が壊れることはある。もちろん、ソニー製品に限らずあるだろう。それでも、こんな都市伝説を生んだのはソニーだけである。その事実にぼくはもっと頓着すべきだったのだ。

それにしても、これでぼくはテレビすら観られなくなってしまった。ぼくの部屋のテレビはテレビが映らない。もうずいぶん前からチューナーがイカれている。スゴ録は録画機としてだけではなくテレビチューナーの役も果たしていたのである。まあ、いずれ大して面白い番組などはそうはないのだし、テレビなど観ないなら観ないでまったく平気ではある。チャングムの完全版とスタートレックのリマスター版が最後まで見られないのは心残りだけれど、慌てて有償修理に出したところで次回放送に間に合うはずもない。諦めよう。

そういうわけで、当面はテレビなしの生活を送ってみることにする。

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