SONYスゴ録RDZ-D800

SONYスゴ録RDZ-D800昨年末29日に届いたHDD&DVDレコーダーをようやく設置した。

SONYのスゴ録というやつで機種はRDZ-D800。地上デジタルをはじめ現行放送のほとんどを受信できる。HDD容量も400GBあれば当面不自由はしないだろう。何しろぼくはそれほどテレビを見ない。それでも買ったのは満身創痍のS-VHSが悲鳴をあげ始めたためである。

ぼくのテレビは16年物の29型ブラウン管テレビである。これも既にテレビとしての機能を大部分失っている。まずスピーカーが使えない。ボリュームが完全にイカれ、突如最大音量になったりするため、ヘッドホン端子に不要のミニプラグを挿しっぱなしにして凌いでいる。

さらに致命的なのはチューナーである。テレビなのにチューナーが壊れている。つまり、テレビ放送が受信できないのである。果たしてこんなものがテレビといえるだろうか。断じて否である。すでに立派な外部モニターと化しているといえよう。

そんな中ぼくはどうやってテレビを見ていたのか。その答えがS-VHSだったのである。テレビもビデオもAVアンプに繋がっており、音はスピーカー、チューナーはビデオの力を借りていたわけである。そのS-VHSの調子が悪くなった。非常事態である。

あまり見ないこととまったく見ないことはイクォールではない。いくつか愉しみにしている番組はある。これは完全に壊れる前にどうにかしなければならない。テレビが先かビデオが先か。ぼくはハムレットのごとく悩んだ末、先のスゴ録を買うに到ったというわけである。

このスゴ録、よくもまあここまで家電らしくしあげたものだと感心する。機械自体はほとんどパソコンの周辺機器に近い。単機能の使い易さを旨とする家電においては断トツに煩雑な機械のはずである。それが、意外なほど簡単に設置できてしまう。

分岐の多い説明書を見るとつい尻込みしたくなるけれど、絵だけ見ながら適当に設定してやると、すぐに使えるようになった。まあ、家電として評価するなら不満はある。毎度のことでいえば起動の遅さ、DVDなどメディアの読み込みの遅さはいかんともし難い。

ちょっと驚いたのは、初使用時の番組表取得にやたらと時間がかかることだ。説明書にはおよそ丸一日待てとある。つまり、番組表から手軽に予約しようにも、設定初日にその希望は叶わないのである。まあ、時間指定で予約すればいいことではある。

いずれそんな躓きは、新たに与えられたプラス要素の前には、ほんの些細な問題にすぎない。まず驚くのは、HD放送の画質である。実際に見るまでは、ぼくの古いブラウン管テレビじゃあ、アナログもデジタルもHDもSDも変わらないだろうと思っていた。

とんだ認識違いである。

地上デジタルのHD放送は明らかに画がキレイなのである。HDDに録画したときの画質にもかなりの差がある。さすがに圧縮率の高い長時間録画モードではアナログ放送以下の画質に成り果てるけれど、標準画質以上のモードなら間違いなく従来のテレビよりキレイだ。

単純な話、番組名で毎回予約ができたり、見るときに巻き戻しが要らなかったり、新聞のテレビ欄が不要になったり、そういった細かくも多岐にわたる利便性を享受するためだけでも、十分に買う価値はあると思う。操作系の分かり易さからいって、入門機としても最適だ。

次世代ディスクがすでに登場し、HD録画できない従来のDVDフォーマットに未来はない。それを鑑みて今は買い控えるというのもひとつの選択だろう。けれども、完全なデジタル移行がおよそ4年半後。それまで使い倒すつもりならそう高い買い物でもない。

コストパフォーマンスでいうならHDD&DVDレコーダーは案外買いどきだと思う。

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