負け組み投資家はETFが現実的だと思考停止することにした

もう、当面の間ETF以外は度外視しようと思う。

まずぼくの立ち位置を明確にしておく。身分は一介のサラリーマンである。年収は精々370万程度だから、流行り言葉でいえば負け組みの類だろう。独身で実家に寄生している。入れている生活費は月5万。同年代の既婚者に比べればずいぶん楽をさせてもらっている。とはいえ、この程度の生活レベルの人間ができる投資活動など高が知れている。そもそも、投資は遊び半分貯蓄半分のつもりで始めた。はっきりいえば、勝間和代『お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践』に乗せられてみただけのことだ。完全な片手間投資家である。当然、中長期の投資が基本になる。

株を個別銘柄で買うという選択肢はない。まず、企業研究に血道をあげるような余裕がない。時間的にも精神的にも。投資だけが趣味というなら仕事以外の時間をすべて費やして頑張ればいいけれど、残念ながらぼくにそこまでの情熱はない。すると、超安全な銘柄しか買えない。信頼性の高い銘柄は単価も高い。それでも単一銘柄に全部というのは怖い。分散投資を考えないわけにはいかない。となると、資金が足りない。気軽に買い増しなんかもできない。却下である。ちなみに、ぼくがリスク資産に突っ込もうと決めた初期の額面は100万程度である。現状で250万弱くらいか。

半年ほど前に始め、先の本の勧めに従って国内株、国内債権、海外株、海外債券の4種の投資信託を買った。素直である。で、しばらくは定期預金よろしく毎月10万を割り振って買い増しを続けた。フルオートでドルコストという非常に手間の掛からないスタイルである。3ヶ月で飽きた。それに、株が下がったら債権が上がるとかいう理由で分散していたのだけれども、ダメなときは全部ダメじゃんと思って債権投資はすぐにストップした。確かに、株がゴリゴリ値を下げているとき、債権はまずまず持ち堪えていた。けれども、損失を補うほどではないし全部マイナスのときもあった。

株式に絞るなら、少しくらい最低取得単価が上がってもなんとか買える。無理に毎月買うこともない。そこでETFである。株式同様リアルタイムで取引できる。大抵手数料も安い。これほど手軽な分散投資はない。海外債権投信の解約も含め100万ほど用意し、TOPIX連動とIVVとEFAを買ってみた。以降、月10万を証券口座にプールし、機を見て買い増すスタイルに変更。このスタイルの利点は、機械的に資金を移すことで買い付け余力をそれなりに維持できる点と、買い時をはかる愉しみがある点だと思う。投信と違って指値で買えるのも好い。市場取引のスリルが少しだけ感じられる。

何といっても、今は不景気である。日々Yahoo!ファイナンスをチラ見するだけでも、頻繁に「反落」だの「続落」だのといった文字が躍っている。ぼくの心も躍る。長期で考えるならこの不景気は買い増しの好機の連続である。損益でマイナスがでたら買い増しのサインといってもいい。凹めば凹むほど萌える。配当にたいした期待を持てない泡沫投資家にとっては、何だかんだいっても、平均取得単価をいかに下げられるかだけが勝負だからだ。逆にいうと、安定的に株価が上昇し始めたときの方が買い増しの判断が難しくなる。高値掴みの可能性が高くなる。これは楽しくない。

そんなわけで、個人的に不況の今こそETF投資を愉しもうと勝手に決めている。

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