地味な“京都”の散歩写真・観光客(限りなく)ゼロ!
週末の京都市内は阿鼻叫喚の観光地獄である。
デジタル一眼レフカメラをぶらさげて、お京阪で祇園四条に乗り込んだはいいけれど、地上に出た途端、歩道を埋め尽くさんばかりの観光客に心が折れた。いきなり、折れた。四条通を八坂神社まで流されて行く気力すら湧いてこない。八坂神社から円山公園を舐めて高台寺を横目に清水寺まで巡るという東山定番コースを放棄して、全力で逃げることにした。といっても、洛中で人混みを避けるのは割と簡単だ。碁盤の筋を一本逸れるだけでいい。まあ、どうしても観光名所を巡りたいなら仕方ない。けれども、のんびり京都の雰囲気を楽しむなら、あえて道を逸れるのも悪くない。
そんなわけで、人のいない地味な京都を撮ってきた。
四条通にあって観光客とは無縁の「仲源寺」。本尊の地蔵菩薩に、重文の観音様も。
四条通から花見小路に入ってもまだ人は多い。早く路地に逃げ込まねば。
舞妓さんのセットなどする「キヌ美粧院」前の通り。ついに人混みから脱出。
舞妓や芸子さんのための学校なんかを経営している「八坂女紅場学園」。
ありふれた額紫陽花の佇まいにも風情を感じる…というほどでもないな。
料亭「祇園 鳥居本」は享保年間から続く超老舗。女優、田畑智子の実家だったり。
こんな路地の奥に「めし よあけ」なる看板が…。知る人ぞ知る店なのかな。
京都の有名珈琲店「イノダコーヒー」清水支店は、入口横の大きな円窓が面白い。
京都八ッ橋戦争の一大勢力「西尾」の暖簾。老舗ながら新しい味作りに積極的。
古都に似合う(?)レトロスクーター…といっても Vespa じゃくて Vino だけど。
鶴や風船といった伝承折り紙をモチーフにしたピアス。実用的かどうかはさておき。
川端通付近まで戻って弁財天町は「Gion_S(ギオン エッセ)」でひと息。
店を出ると、とても好い顔をした猫が。この日はあまり町猫に遇わなかったな。
少し陽が傾いてきた。町の灯がともりはじめるとまた雰囲気が変わる。
川端御池は仁王門通角に気になる韓国料理店を発見。が、食事時でもなく断念。
鴨川の床を遠目に二条大橋を渡り、木屋町通に入ってすぐの押小路通を覗く。
京町屋といえば鰻の寝床。細長い庭を入っていくのは「よそさん」には敷居が高い。
御池通沿いには京都市役所もあって、よく整備されている。随分、暮れてきた。
烏丸御池の「新風館」はレトロな外観がなかなか。中にはあまり興味ないけど。
といったあたりですっかり陽も暮れたので、この日の散策は打ち止め。三条通を鴨川に向かってお京阪へ。ホントは夕暮れ時の先斗町なんかも歩きたかったけど、まあ、どうせ人混みにまかれるんだろうし、地味な散策の主旨からもはずれる。無為な散歩好きとしては、東山周辺の路地をいい加減にそぞろ歩いているだけでも十分楽めた。修学旅行生の群れや飛び交う外国語のお喋りに気疲れすることもなく、とても快適だったしね。京都というのは実のところえらく商魂逞しい土地だし、そういう“躁”の部分も京都らしい京都だとは思う。ただ、そういうのはひと通り観れば十分かな、とも思う。ガイドブックやなんかで見慣れた風景を、現地で確認するだけの旅ってのも味気ないといえば味気ない。
何より、わざわざ一眼レフで人混みなんて撮りたくないし。
● 別に参考にならない撮影ポイントMAPはこちら
http://goo.gl/maps/SIeCr
posted in 13.06.11 Tue
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