ボクノタメニ泣イテクレOut of the mouth comes evil.

今日の夕食は久々の「ラーメン銀閣」だった。

豚骨ベースのこってり系で独特のコクがある。とろみのある白濁スープはこってりの極北「天下一品」を髣髴させるも、食してみるとこれが意外なほどにクドくない。味自体はそれほど濃く感じないのである。これがはまる。毎度必ず飲み干してしまう。美味い。麺は太めのストレート。デフォルトの茹で加減はやや柔らかめだ。硬めが好まれる傾向にある昨今では珍しい。硬めが好みなら注文時にそういった方がいい。この麺、好みはあるだろうけれどスープとの絡みは抜群だ。ここまで個人的には文句なし。まるで旨みのないチャーシューだけが唯一の欠点だろう。

実をいうと、ぼくのこの店での本当の愉しみはヤキメシとギョーザだったりする。そもそもこの店でヤキメシを食わないというのは冒涜である。何の変哲もないこのヤキメシがやたらと美味い。ひと口目、味は意外に薄く感じる。一般的な大衆中華の炒飯に比して油分も少ない。が、旨みはある。これが癖になる。味が濃すぎないからドンドン食える。決して外せない一品だ。そして、ギョーザ。これが少々変わっている。具にラー油が使われていてピリッと辛い。これが絶妙。具材は野菜類がメインで、相当にニンニクが利いている。まさしくやみつきの逸品である。

この店、ラーメン自体は500円とリーズナブルだ。ただ、ラーメン屋によくある半チャーハンがない。ヤキメシは550円だから、ラーメンと合わせると1,050円になってしまう。若干割高な感は否めない。このうえギョーザまで食べるとなると少々腹にも堪える。だから、この店には是非ふたりで行くことをお勧めする。ふたり分なら「ラーメン2人前、ヤキメシ1人前、ギョーザ1人前」くらいがベスト。ヤキメシ、ギョーザはふたりでシェアする。よく食べる人ならヤキメシを大盛にする手もあるだろう。大食漢ふたりなら全部2人前でも、もちろん構わない。

この店、地元で知らないのはモグリである。が、メディア露出を好まないせいなのか、ほとんどマスで見かけない。お陰で、そう広範囲には知られていないらしい。それでも昼時はいつも混んでいる。夜はまだマシだけれども、まったく空いているということはあまりない。国道1号線沿いとはいえ目立つ店構えではないから、おそらくはリピーターとクチコミであれだけの客がついているんだろう。好みはあるにせよ食せば納得の味である。そう広い店でも綺麗な店でもないけれど、ラーメン屋としては悪くない雰囲気である。少しくらい待っても食べたいと思える。

大阪から京都へ国道1号線をドライブの折には、是非に。

【 店舗情報 】
・ ラーメン銀閣
・ 12：00～23：00
・ 月曜定休
・ 京都府京都市伏見区下鳥羽城ノ越町90 [ 地図 ]
・ 075-621-8238