物欲を満たしてくれるオシャレ眼鏡ブランド色々

分不相応にもSTARCK EYES(スタルク・アイズ)のメガネを手に入れた。

などといっても、興味のない人にはさっぱり通じない。もしかすると、alain mikli(アラン・ミクリ)さえ知らない方が普通なんじゃないかと思う。ファッションにさして興味がなくてもシャネルやヴィトンを知らない人はそういない。一方で、ミクリみたいなオシャレ眼鏡の代名詞といっていいアイウェアブランドでさえ世間的な知名度はまだまだ低いらしい。もちろん、メガネに凝るなんて自己満足以外の何ものでもない。けれども、愉しむとはそういうことだろう。そして、愉しむネタは少ないより多い方がいい。せっかく眼が悪いならメガネだって愉しんで選べばいいと思う。

日本で人気のメガネ専門ブランドといえば、先にも挙げたアラン・ミクリだと思う。やたらぶっといテンプル(つる)が存在を主張しているのを見たら、およそこのブランドのメガネだと思って間違いない。最近は似た形状のフレームが他ブランドからも出ているようだけれど、存在感の点でミクリを超えるフレームはそうない。カラーバリエーションも豊富で、複雑な陰影を持ったプラスチックフレームを眺めているだけで楽しい。すべてのフレームがハンドメイドだったり、ヒンジ(蝶番)にバネを使用した特殊な構造だったり、モノ好きの心をくすぐる「こだわり」に満ちている。

スタルク・アイズはミクリ傘下のブランドで、インダストリアルデザイナー、フィリップ・スタルクとのコラボレーションブランド。フィリップ・スタルクといえば、日本で無茶な建築デザインをやらかしたことでも有名である。もっとも有名なのは、浅草はアサヒビールスーパードライホールのてっぺんにのっかっている例のアレだろう。口さがない人には「ウ○コビル」などといわれているらしい。まあ、一方でそんな悪名を馳せながらも、家具デザインやなんかでは機能美に満ちたシンプルな意匠で人気を博していたりもする。毀誉褒貶があるのは著名デザイナーの宿命だろう。

スタルク・アイズの呼び物は、なんといっても上下左右に自由に可動するヒンジである。曰く、ぐりぐり回る人の肩関節をモデルに開発したのだという。テンプルによる圧迫感をなくし顔の形に自然にフィットするとかなんとか、それらしいセールスポイントはあるのだろうけれど、だから何なんだという話でもある。もちろん、そんな半ば以上無駄と思われる「こだわり」こそがモノの魅力であることは論を俟たない。シンプルなメタルフレームを選ぶもよし、ミクリ的なプラスチックフレームを選ぶもよし。ちなみにぼくは、深紅が入った黒系のプラスチックフレームを選んだ。

他にも、今回、色々と物色していて気になったブランドを挙げてみる。まず、ミクリと同じフランス系ではBEAUSOLEIL(ボーソレイユ)とEye'DC(アイディーシー)辺り。ミクリが5万円以上を覚悟しないと買いに行けないことを思うと、3万円台くらいから買えるこの辺りのブランドはコストパフォーマンス的にオイシイかもしれない。ドイツからはネジを一切使わない独自のメタルフレームで有名なic! berlin(アイシーベルリン)なんてのもある。ここまでいくとちょっと勇気がいるなあ、と思うのはベルギーのtheo(テオ)。奇天烈である。まあ、あまり一般にお薦めはできない。

国産ブランドもいい。輸入物はどうしても価格的に損な面がある。まあ、海を渡ってきて代理店の手に委ねられるのだから致し方ないといえばそうなんだけれども、買う方にとってみればモノの価値以上にお金を出しているような気持ちにならなくもない。そんな無駄な出費すら付加価値だというのもその通り。ただ、実にこだわるなら国産にもいいものはある。メガネ好き御用達の999.9(フォーナインズ)は質実剛健といった感じの奇を衒わないデザインが好印象だし、もっと造形にこだわったプラスチックフレームを所望ならFactory 900辺りを狙ってみるのも面白いかもしれない。

いずれ、自分の好みに合ったメガネを探すのも愉しい娯楽だと思う。


【 参考リンク 】
alain mikli(アラン・ミクリ)
STARCK EYES(スタルク・アイズ)
BEAUSOLEIL(ボーソレイユ)
Eye'DC(アイディーシー)
ic! berlin(アイシーベルリン)
theo(テオ)
999.9(フォーナインズ)
Factory 900
※公式サイトが見付からなかったブランドはショップの紹介ページなんかに飛びます。

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